近頃イライラしてます。
仕事は超順調。契約も続々決まる。クライアントはハッピー。
それでいいはずだが、僕には別の任務がある。
その任務とは、人々に自分から真実を追求するよう、訴えかけること。
これ、正直に言うと任務果たせていないのが、悲しくてしょうがない。
具体的に言うと、11月6日にこのブログに書き込んだ、トランプ氏の勝利を予測した記事が殆どシェアされていない。
記事には大事なメッセージがあったと思う:自分から情報を追求する意欲の大事さ。
受動的にテレビやニュースを見てたら、クリントンが勝つと皆んなが思っていた。
これについて友達は「シェアするかどうかは人が決めること」と言う。
「人が決めること」。。。。
:D
その一言で全てが鮮明になったような気がしました。
もし真実の追求とその方法に興味があるならこの記事を、最後まで、ぜひ読んでください。
納得したらシェアしてください。
興味が無いのなら閉じて結構です。
アメリカ選挙のように、それは「人が決めること」なので、あなたが決めてください。
ジュリアン
***
注:僕はクリントンもトランプもサポートしていません。政治家は好きじゃありません
まず初めに僕は何らかの学者でもなく、内部情報をアクセスできる訳でもありません。
ただの英語の先生です。しかも、多分東京で一番ダメな英語の先生です。
ただし、嘘だけはつきません。真実に拘っています。
どうやって真実を追求し、トランプ氏の勝利を予測したかというと、様々なファクターがあります:
1)僕は仕事で定番テキストを一切使わず、元寿司屋(3年やってました!)の『目利き』を使って、良質な教材のみ選びます。競争の激しい英会話業界で生き残る、いや、繁栄するには相手より一歩先に踏み出さなければなりません。
寿司屋+学生時代
2)英語でネットを探る。これ大事です。
日本語の国際情報は翻訳者が手を加えています。翻訳者の質は一定ではありません。また、ほとんど翻訳されていない、重要な情報があります(例:ゲラシモフ・ドクトリン)。英文ネットには日本語に訳されていない、宝の様な情報がたくさんあります。
イングリッシュで検索するんだ
3)独立性。僕は個人事業主として動いています。来年には法人化するつもりです。つまり僕には何の利害関係も無く、広告料を払ってくれる当事者はいません。だから独立して、情報を見つけ出し、ここで提供できます。
また、僕を止めようとする部長・先輩もいません。
普通の先生は大体、自分のコンテンツを作らず、突きつけられた出版社のテキストを使ってレッスンをやってます。
そういう授業受けたことありませんか?
テキスト授業だと
新しい発想や、新しい視点が生まれるのって、稀ですよね。
ほぼ丸暗記で終わってしまう。
僕の授業は全部クリエイティブ。スピーキングも沢山あります。
「日本人は質問をしない」とかの問題じゃなく、
僕の方から「質問を突きつけます」。
だから僕の授業を受ける人は皆んな流暢ですし、頭の回転も早い。
ということは、僕も知識と分析力、説得力を猛アップしなければならない様な授業を提供せざるを得ません。
しかも実質無償で(ドネーション式だと貴方が価格を決めます。0円でも1万円でも結構)。
そう、このドネーション式レッスンは非営利で、西洋での出来事を分析することによって、
西洋文化を理解するのが主たる目的です。これは僕が台頭してきた方法で、僕だからこそできるレッスン。
火曜日に高田馬場駅から徒歩1分の場所でやってます。下記から安易にアクセスできます。
http://www.meetup.com/tokyodonations/
皆んな頑張って結果出しています。
さて、自己アピールはこれくらいにして、
トランプ氏の勝利を予測できたデータ分析について、
振り返りたいと思います:
***
公に存在する情報に頼り、トランプ氏が勝つことは間違いないどいうことを、
論理付けました。
結論から言うとこれ:
2016年11月6日:
ここ一ヶ月 ① 広告業界、② キャッチコピーテクニック、そして ③ SNSの仕組みを徹底的に調査した結果得た情報で、トランプ氏が勝つだろうという予測に到達しました。
当初の調査目的は、電通についての を実施する為に行い、アメリカ大統領選挙に関わるものとは始め思っていなかったが、次第に関連性が鮮明に見えてきて、この記事を書きました。
特に注目すべき点はSNSの役目。
ネットの普及したデジタル時代ではSNSがニュースの最大の配信源となっている。しかし、
SNSはGoogleや従来の新聞などと違い、ある機関のルールに基づいて報道が広まる訳ではなく、
感染病のようにバイラル性がある。
つまり、ユーザーの「いいね!」や シェア や クリックでニュース記事が読まれるか否かが決まる。
これが何かと言うと、『真実よりも意見が広まってしまう時代に僕らは至っている。』
どんなに真実を訴えても、面白くなければ(Sensationalist, Exaggerated - 誇張)、
人は記事をクリックしない。
実にイギリスのEU離脱問題でも、
という説もあるし、
個人的にはこの説は正しいと思う。
とはいい、これは決して「悪いこと」ではなく、
単純に人間という動物の群生と感情が働いているだけだと思う。
僕のドネーション式西洋文化レッスンの準備にあたり、以下①、②、③において次の調査をしました。
①広告業界の大変動
電通の社員が自殺、そして同社の過剰請求事件があったきっかけで、広告業界をもっとよく把握したいと思い、レッスンを準備しました。そこで非常に重要な点を探り出すことができた:
・広告代理店と出版・テレビ・メディア系会社には、新聞やテレビ放送などの「広告を載せれる商品」があるため、密接な繋がりがある。それは正しく読者(出版社のターゲット)とプロスペクト客(広告会社のターゲット)に向けて情報を同じ媒体で同時発信できるため、広告代理店と出版系の目的は共通していたのだ。
これが広告業界と出版業界の結び合い。デジタル時代でこのモデルがほぼ壊滅。
・ところがネット普及時代でこのビジネス環境に大変動が起きた。新聞社たちはローカル市場に向けて発信していたが、ネットによるデジタル時代では世界各国の新聞と競うことになった。競争率が上がれば、当然新聞社が稼げる広告代も下がる。ネットの広告は安い。更に、人々は新聞を買うのを次第に止め、パソコンやスマホでニュースを読むようになった(日本は当面、やや遅れている)。
・Adtechという、デジタルに特化した広告代理店が次々とできて、従来の広告とは異なり、クリックや閲覧数による今までに無い広告料金モデルが出来上がった。つまり、新聞社がネットに載せた記事は閲覧数・クリックがあることを証明できなければ広告料を稼げず、次々に淘汰されてしまう環境ができてしまった。そこで出版社たちが順応しようとして生んだ手口は:Clickbait。
②真実なんて、売れやしないんだ:Clickbait
ジャーナリズムというものは、「真実」を徹底的に追求し、その情報を世間に「報せる」という概念がある。New York Timesの様にブランド化することで、その出版社の信憑性と独立性を訴えかけ、世間から信頼されていた。
しかし、デジタルワールドだと「クリック」が出版社の生死を定める、容赦の無い世界。
出版系は真実よりもクリックを重要視しなければ、生き残れない。
Google 以前は「情報」というものは安易にアクセスできなかったため、新聞社たちにはしっかりとした参入障壁があった(毎朝仕事へ行く前に新聞が届けられて、その情報に人々は頼っていた)。だが、ネットでいつでも、どこでも、どんな情報も閲覧できるようになった消費者は初めて「情報ジャングル」へ解放された。
くどいようだが、新聞社がネットで広告料を稼ぐには、なんとしてでもユーザーに記事をクリックしてもらう必要がある。
そこでClickbait登場。Clickbait はユーザーがキャッチコピーにクリックするよう、心理学に基づいて「おとり」をヘッドラインにすること。つまり、キャッチコピーを「貴方の英語が一生上達しない5つの理由」、とか「この画像はいくらなんでも正当化できない」、などと、ちょっと情報が抜けたようなキャッチコピーを書くスタイル。人間は自然と不完全な情報が入ると、どうしても「かゆくなる」為、「何だろう?」と好奇心の痒みを掻くために、クリックしてしまう。
ちゃんとした新聞社たちが誇張と真実に欠けたキャッチコピーを書き始めた。
なぜなら、真実をそのまま報道しようとしても、誰もクリックしてくれない。
人がクリックする記事は一般的にお金の稼ぎ方やセレブ雑談、そして Kim Kardashian と
Donald Trumpに関するもの。
Trump氏の最近のやらかしをClickbait のキャッチコピーで発信すれば、人はクリックする。新聞社はデジタル戦略で広告料を稼ぐことができる。そして、クリックや「いいね!」が記事のバイラル性(すなわち人気度)を左右させる。
だが、Clickbait は真実に基づくものでなく、誇張、噂話、扇情的なヘッドライン、更に記事を大量生産することで成り立つ。
このように集団的に偏った情報が広まることは集団になって動くような人間にとって危ういと思います。それは第二次世界大戦で重い代償を払って学んだはずの教訓。真実からかけ離れた噂や誇張が出回ると、正しい判断を取ることが極めて難しくなる。
特にこのような記事が受動的にFacebookフィードでニュースとして繰り返して流れると。
③脅威のFacebook「フィルターバブル」とは
人気記事とはバイラル性、つまり「いいね!」数が多いとか、やたらシェアされたり、閲覧されたものです。一度貴方が「いいね!」を押した記事は永久的にFacebookのアルゴリズムに記憶され、似たような記事がどんどん貴方に推奨されます。
貴方の意見に反するような記事は貴方のタイムラインに提示されなくなります。
検索エンジンも同じですが、SNSには「個人フィルター」というものがかかっています。
これは何かというと、アルゴリズムによりユーザー(つまりこれを読んでいる貴方)の趣味や好みや特性を把握した上、検索結果、広告、タイムラインに掲載される記事・投稿を整理した上、個々のユーザーに提示する機能。一人一人のユーザーの特性は検索パターンや「いいね!」やシェアなどで把握できる。
もちろん、クリックでも。
Google が普及した時代はこの様な技術はまだ取り入れられていなかったが、
2009年以降Google で導入されるようになった。
一見、よりターゲットされた情報はありがたい事かもしれない。
情報が多すぎる21世紀では、情報を探すというよりも、提示してもらう(TaboolaとかOutbrainという会社が記事提示技術を先駆していて、日経新聞ともヤフーニュースとも契約をしている)。
時代の変遷により、我々のSNSの使い方とニュースの拡散方法が大きく変化する。
フィルターバブルとは、類似した趣味、傾向、特徴を持つ人たちがSNS上、
類似した情報しか提示されなくなる現象。
つまり、Facebook ステータスでトランプ氏について書き込んだら、トランプの記事や関連広告が提示される。同じくクリントン氏について書き込めば、クリントン氏の情報が提示される。
「だからなんだよジュリアン?」という事ですが、
この「フィルターバブル」により人々の意見はより分極化してしまうという理論です。
Facebook は僕たちをより近づけるはずだったが、
Facebook は僕たちの距離を離すようにしている。
つまり、提示される情報が傾いて、偏っていると、相手側の意見が提示されなくなる脅威が「フィルターバブル」。トランプが好きなら、トランプの情報しか見えなくなる。クリントンが好きなら、クリントンの情報しか見えなくなる。
より詳しくフィルターバブル、そしてどうやって したいと思います。11月8日高田馬場、19:45から。
さて、何故上記の理由でトランプ氏が勝つと思うかというと、トランプ氏のストーリーが圧倒的にネットで多いからです。また、フォロワー数も圧倒的にトランプ氏が多いです:
An important factor to consider is that Trump has a significantly larger Facebook fan base than Clinton – while the Republican boasts 11.8 million followers, the Democrat trails behind with a less humble 7.7 million followers.
New York Times でも同じ が挙げられた。
トランプ氏ほど「Clickbait」の材料になるような発言をする候補なんていやしない。
さらに、フィルター効果で僕のFacebook フィードは Donald Trump だらけ。
貴方のFacebook も同じではないでしょうか?トランプ関連記事ばかりでは?
「トランプ氏を攻める記事が多いから、トランプ氏は負けるに違いない」
「あんな奴、みんな嫌いさ」
そう思って、彼を支持しないという方は多いかもしれない。
しかし、その反面を見ていただきたい。
これだけトランプ氏を嫌う人がいれば、
彼に勝ってほしいけど、
周りから叩かれるからFacebookで公にトランプ氏は支持できない
という人は一体どれほどいるのだろうか。
すなわち、トランプ氏を非難する記事をクリックしているが、「いいね!」を押さなかった人は何人いるのだろうか。 その人たちは、果たしてトランプ氏を支持しているのだろうか?
統計に入っていない情報から推測することが、この大統領選挙ではできると思う。
投票用記入用紙ブースに入って、久々に真のプライバシーを手にした時、アメリカ人たちはトランプ氏を選ぶか、クリントン氏を選ぶかどちらになるかはまだ分からない。
だが運命はトランプ氏にあると思う。
ジュリアン