今晩は。


今日はビジネス英語のクライアントと議論会を行い、題材としてギリシャの金融危機を取り上げました。クライアントの結論は:ギリシャは借金を返済するべき。個人的には、それは不可能だと思う。


要点は:


  • ギリシャは2010年から現在までにかけて「トロイカ」から(欧米委員会、国際通貨基金、欧州中央銀行らを示す)緊急援助計画を受けて依存している。
     
  • 緊急援助計画に付した条件は:緊縮経済(消費税の大幅引き上げ、定年を67歳に引き上げ、年金の減額、公務員のリストラ、などなど)。ギリシャはこれまでこういった援助を3回受けている。
     
  • その緊急援助計画の資金は、一年のGDP額をはるかに上回る(下記の図はその規模を描写し、比較している)。
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  • ギリシャはユーロ通貨を使用しており、金融政策の権利を既にフランクフルトに委託している。すなわち、日本円の様に安くして輸出利益の向上は選択肢にない。


さて、ギリシャのGDPはここ5年間連続で縮小しています。-25%。失業率は-20%。若者層では-60%。


それでは、ドイツを初めに、トロイカはどうやって借金の返済をしてもらうのでしょう?緊縮経済のせいで、ギリシャ経済は壊滅状態になりました。さらなる援助でまたお金を貸して、更に厳しい緊縮経済を課すと、GDPがまた縮小し、当然、徴税も減ります。利息の1%も払い戻すこともできないでしょう。


またもやギリシャ問題を先送りすることになると思います。


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もちろん、お金を借りたら返すのが常識です。


それでも、貸し手が借金に条件を付すとどうなのだろうか。


そこまでは常識かどうか僕は言えない。


ただ、その条件が悪徳なのか、正当なのだろうか、そこを見ます。



後はご自分の見解で。。:)


ジュリアン